あらすじ
戦争が終わらない帝国、ヴァルディア。
周囲を敵国に囲まれたこの国では、戦争はもはや日常だった。
そんな帝国の士官学校に、一人の平民が入学する。
レオン・ヴァイス。
軍需商人の息子である彼には、魔法もなければ、卓越した剣技もない。
あるのは、幼い頃から父の仕事を手伝う中で身につけた、物資と金と人の流れを見る目だった。
「一万人いる? で、その一万人を何日食わせられる?」
兵士の数、武器の強さ、敵将の能力。
それだけで戦争を語る士官たちの中で、レオンだけは違うものを見ていた。
食料。
馬。
輸送路。
補給拠点。
金。
そして、人。
だが、彼の前に立ちはだかるのは戦場だけではない。
帝国を支配する貴族たち。
身分によって決まる軍の人事。
現場と中央の認識の違い。
そして、何年も戦争を繰り返してきた帝国そのもの。
正しい作戦を考えることと、
その作戦を実行することは違う。
士官学校で仲間やライバルと出会い、失敗と挫折を重ねながら、レオンは少しずつ知っていく。
この国を変えるには、戦場で勝つだけでは足りない。
これは、一人の平民士官が戦争の仕組みに向き合い、やがて国そのものを変えていく物語。