あらすじ
**大晟二十三年、九月七日。
南陵の川から、一人の女が引き上げられた。
女の名は、蘇晩晴。
彼女は、自分が何者かも、どこから来たのかも語ろうとしない。
ただ一つ、「誰かに殺されそうになった」とだけ告げた。
南陵府の推官・沈硯は、彼女の手首に残された縄の痕と、一枚の古びた銅銭を手掛かりに調べを始める。
そして蘇晩晴の口から語られたのは、二十三年前に沈家を焼いた火事のことだった。
事故として処理された、過去の事件。
消えた一人の女。
そして、九月七日に再び現れた女。
沈硯は、二十三年前の記録の中に、誰も知らない名前を見つける。**