あらすじ
若くして金級へ昇格した冒険者アレン・クロイツは、新たな仕事を求めて神殿都市ルミエルを訪れる。
到着したその日、巡礼宿の崩落事故に遭遇したアレンは、救助現場で無理をして治癒魔法を使い続ける銀髪の少女フィアナと出会う。彼女の正体は、半年前に選ばれたばかりの聖女だった。
しかも事故の三日前、フィアナは宿の閉鎖を示すような神託を受けていた。
やがて彼女に新たな神託が下る。
「西へ進め」
アレンは白金級冒険者ガルド、弓使いのミラ、魔術師ユリウス、神殿兵たちとともに、フィアナの巡礼護衛へ参加する。
だが旅の途中、一行は住民の姿が消えたベルカ村、異常に温まった井戸、古い避難所、棲息域を外れて現れた魔獣など、互いに無関係とは思えない異変へ次々と遭遇していく。
さらに廃村エルムの地下で見つけたものは、彼らの知る古代遺跡とは明らかに異質な施設だった。
そこに現れた黒い獣との戦いで一行は大きな代償を払い、フィアナ自身もまた、施設と不可解な反応を見せる。
神託とは何なのか。
なぜフィアナは、存在を知らないはずの場所を夢に見るのか。
そして、アレンだけが地下で読めた、前世の記憶につながる文字の意味とは。
これは、一人の冒険者と一人の聖女が、世界の奥に隠された謎へ初めて触れる旅の始まり。