あらすじ
婚約破棄された翌日、辺境の死神領主に嫁ぐことになった薬師令嬢レティ。
前世は薬剤師。魔力はゼロだが、観察力と知識だけは誰にも負けない。
着いた先は疫病と毒にまみれた荒廃の領地。領主カルロスは「死神」と恐れられ、感情を表に出さない不器用な男だった。
「形式だけの妻でいい」
「構いません。私も同じです」
そう思っていたのに——
領内で次々と起きる不審死。原因不明の疫病。古い手記に残された謎。
レティは前世の知識を武器に、淡々と陰謀を暴いていく。
すると、冷たいはずの死神領主が少しずつ変わり始めた。
「お前を守りたい」
「……倒れるな」
不器用に、必死に彼女を気遣うカルロス。
婚約破棄から始まった契約結婚が、いつしか本気の絆へと変わっていく。
毒と陰謀を暴きながら、荒廃した領地を救い、死神領主の心を溶かしていく薬師令嬢の物語。