あらすじ
会社を辞めた藤井修平、38歳。
自分の仕事じゃない。
そう思っていても、気づけば誰かの仕事に手を出している。
そして最後に残るのは、いつも自分の仕事だった。
六年勤めた会社を辞めて一週間。
自宅に、身に覚えのない「異世界の会社」の社員証が届く。
そこに書かれていたのは――「ネルヴァレスカ」。
そして玄関のドアを開けると、見知らぬ会社につながっていた。
その会社が扱うのは、異なる世界で起きる揉め事。
やがて修平は、
冒険者と魔物、
町とダンジョン、
人間と、人間ではない者たち――
さまざまな利害の間に立つことになる。
どちらかを勝たせるのではなく、
双方が「それなら飲める」と思える第三の着地点を探す。
剣も魔法も使えない。
特別な能力もない。
交渉の天才でもない。
ただ、話を聞いて、現場を見て、断られて、また聞きに行く。
これは、会社を辞めた普通の男が、
異世界で、利害の食い違う者たちの間に立つ、お仕事ファンタジー。