あらすじ

絶対音感を持つ巡査部長の汐見律は、報告書に音の高さを書き込む癖を捜査三課の係長に突き返され続け、半年前に所轄の遺失物係へ回された。 ある夜、タクシーの忘れ物として、十億円のストラディバリウスが律の窓口に届く。中を確かめたとき、指が触れて弦が鳴った。律はその音を、預り書に一行だけ書き留めた。 翌朝、鍵のかかった保管庫から出したケースの中身は、精巧な複製だった。最後に楽器を預かった律は、取調室でかつての上司と向き合う。

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小説を読もう2026/09/16
  • 現在の作品耳で聞いた、は証拠にならない――十億円の名器が保管庫で偽物に変わった朝、笑われ続けた私の耳だけが、それを昨夜のうちに聞いていた