あらすじ

「さあ、行こうか」 封印の箱から強いエネルギーが爆発するように激しく吹き出している。憎悪や悪意、人間の強い負の感情を撒き散らして、今、魔王が復活する。 その強風に、はためく黒いマントと揺れる片袖。ひとつに括られた艶やかな黒髪をたなびかせ、一つしかない赤い瞳を細めた彼が、私に向かって手を差しのべた。 今こそ。今まで頑張って来た成果を見せる時だ。大丈夫、怖くない。 だって私には、片眼、片腕を失っても尚揺るがない。 大好きな彼、レオン様がいるのだから。 *** 「これ……!! あの、ゲーム!! 『ふたりで見上げる黎明の空』の舞台……!!」 シルバーベル学園に足を踏み入れ、前世の記憶を思い出した私は、大好きな推しを守るために動き出した。 私はモブの悪役令嬢なので、間違ってもレオン様とどうにかなるつもりはない。 しかし、ヒロインがレオン様ルートに行ってしまったら、レオン様は左眼と左腕を失ってしまう。 それなら私は、ヒロインがレオン様ルートに行かないよう、全力を持って邪魔しよう。 悪役令嬢役の私がヒロインを虐めたら、レオン様との恋が盛り上がってしまうかもしれない。それなら。 レオン様がヒロインと対峙したタイミングで、レオン様本人に嫌がらせをして、気を逸らすしかない。 私はモブの悪役令嬢なので、間違ってもレオン様とどうにかなるつもりはないし、自分の立場はわきまえている。 一番大事なのは、レオン様に嫌われても。レオン様の眼と腕を、全力でお守りする事だ!

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小説を読もう2026/09/16
  • 現在の作品モブ悪役令嬢はヒロインではなく大好きな推しを虐めようと思います〜その瞳と揺れる片袖、300年の祈り〜