あらすじ

去年の夏が、まだ私を捕まえて離さない。 暑くて、苦くて、悲しくて。 私は確かに恋をしていた。 気がつかない恋だった。 そして彼は、もういない。 高校二年の夏。平井ハルが図書館で出会ったのは、 イヤホンから盛大に音漏れさせていた迷惑な男の子――木続アキ。 色白で、すらりとした長身。 顔が整っていて、ちょっと偉そう。 偏差値の高い高校から転校してきたくせに、 体育はサボるし、校外学習にも参加しない。 それでも一部の女子からは、憧れのまなざしを向けられていた。 ハルにとっては、会えば嫌みばかりの、ただのムカつくやつ。 なのに、図書館へ行けばいつもアキがいた。 一緒に宿題をして、くだらないことで言い合って、時々笑って。 いつしかハルは、図書館へ行くたびに彼の姿を探すようになる。 まだ、この夏が忘れられないものになることも。 彼が抱えている秘密も。 ハルは何も知らなかった。 これは、ひとつの図書館から始まった、 平井ハルと木続アキ、二人の夏の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/09/16
  • 現在の作品ユキノハナ