あらすじ
「以前からお慕いしておりました」
王太子エドガー・クライゼンは、これまで何度も令嬢たちから好意を寄せられてきた。けれど、ろくに話したこともない相手から想いを告げられるたび、彼は疑問を抱いてしまう。
彼女たちが見ているのは、エドガー自身なのか。それとも、いずれ国王となる『王太子』なのか。
そんな経験もあり、結婚にあまり乗り気ではなかったエドガーのもとへ、ある日、海洋国家の王女との顔合わせの話が持ち込まれる。
ところが、実際に会った王女マリーナから告げられたのは、これまでの令嬢たちとは正反対の言葉だった。
「私は今回、婚約を前提として殿下とお会いすることに、あまり乗り気ではありませんでした」
自分を好きだと言わない女性と出会ったことで、エドガーの結婚に対する考えは少しずつ変わっていったのだった。