あらすじ
スパーテイ王国の若き王である俺は、13歳にして自国が超絶詰み立地であることを悟っていた。
北は好戦的な密林の戦士たち。南は狂信的な宗教国家。
西は東征を掲げる半島連合。東は天下布武を目指すサムライ王国。
そして我が国の軍事力は、どの国にも及ばない。
いつ滅ぼされてもおかしくない絶望的な状況で、生き残るための唯一の手段は――徹底的なご機嫌取りだった!
そのために俺が打ち出したのは、芸術保護政策!
周辺国のトップに素晴らしい絵画を貢いだり、演劇を披露したりし、なんとか見逃してもらおうという涙ぐましい生存戦略である。
俺の政策に惹かれ、各地から集まった天才たちの手で、次々と傑作が生み出されていく。
よし、これで平和な未来は約束されたも同然だ!
……と思っていたのに。
「陛下! 周辺四国家の国境都市が、芸術に魅せられて我が国へ恭順を申し出てきました!」
「……は?」
軍事と重税ばかりで文化の力に飢えていた周辺国の民衆が、スパーテイ発の芸術に当てられ、次々と反乱を起こしてしまったのだ。
しかも、それら作品を作り出した偉大な芸術家たちは、俺が知らない間にこの国へ集っていた周辺国の人間たちだった!
各国の指導者へのご機嫌取りのつもりが、『弾圧に立ち向かう希望の星』として崇められ、結果として四方向から同時に宣戦布告される最悪の事態に!?
「「「「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!」」」」
「芸術が領土を広げるだなんて聞いてない!」
絶体絶命の超詰み立地から始まる、勘違い系・国家運営コメディ!