あらすじ
「お前は『魔王を殺せば世界が平和になる』と教えられてきた。ならば問おう――もし私が死ねば、本当に世界は平和になると思うか?」
魔王城に単身乗り込んだ勇者アリアは、討つはずの敵から放たれたその問いに、剣を握る手を止めた。
――百年後。
魔法が使えないドワーフの少年・アルスは、大剣一本を頼りに冒険者学校で汗を流す日々を送っていた。炎使いの親友カミラ、心優しき回復役レオナ。三人はいつか、伝説の勇者アリアのように強くなることを夢見ている。
だが彼らはまだ知らない。
課外授業で訪れた廃教会で出会う、圧倒的な力を持つ小柄な魔族。
「ここはもう終わった。帰んな」――そう言い残し、自分たちを見逃したその存在が、何者なのかを。
憧れた英雄はどこへ消えたのか。魔王を倒せば、本当に世界は救われるのか。
少年たちの成長と、崩れゆく英雄譚が交差する、ダークファンタジー学園譚。