あらすじ
「お前に教えたものなど、この家にはひとつもない」
伯爵家の「無能な拾い子」が追放された朝、持ち出したのは十一年ぶんの帳簿だけ。
毎年三月三日、ミラは「白き花、一束、二ソル」と書いた。誰への花かも知らずに。養母は毎年ひとりで丘を上り、指先を土で汚して墓石に祈った。
帳簿を開き直して気づいた。横領、偽の血統、「病死」の嘘——伯爵家の罪が全部、自分の字で書いてあった。あの白百合が誰への花だったのかを知ったとき、ミラは自分が何者かを知る。
数字が読めない王室監査官と、数字は読めるが、人が読めない帳簿係。二人で伯爵家の数字を読んで、この家の全ての嘘を暴き出す。
追放×帳簿ミステリ×異世界恋愛
あなたはこの数字からどれだけの伯爵家の嘘を見抜けるか?