あらすじ
桐野沙織、32歳、独身。
田舎から上京して十数年。恋愛もした。結婚もしたかった。仕事も人付き合いも、嫌われないように頑張ってきた。しかし、ギバーの彼女は人の依頼に振り回されていつも損な役回りばかりしている。
そんな彼女の人生を変えたのは、学生時代から使っていた古いベッドだった。
買い替えに訪れた寝具店で、断りきれずに高級寝具を購入。後悔したはずが、驚くほどよく眠れた。
そこから美咲の睡眠へのこだわりは、少しずつエスカレートしていく。
飲み会をやめ、残業を断り、SNSもやめた。
結婚も出世も、もうどうでもいい。
他人の人生を眺めるより、毎晩見る自分の夢のほうが面白い。
そうして毎日8時間眠ることを何より大切にしていた沙織は、ある日「一日30分しか眠らない男」の存在を知る。