あらすじ
遥か昔。この星に、圧倒的な力を持つ『白き神々』が降臨さした。神々は過酷な呪いのなかで、この地に自分たちの生きた証を遺すため、我々を作られ導いてくれた。だが、神々はいつしか姿を消し――残されたのは、神々が遺したおぼろげな『原住民たちの記憶(神話)』と、時が流れ神の血を巡る果てなき権力闘争だった。そこに現れた初代イオン皇帝がイオン帝国を作り世界の半分を統一した。だが初代イオンが亡くなった後、世界は、初代イオンの血筋が五百年の時を経て薄まりながらも、それぞれが「正統なる神の後継者」としての誇りと大義を背負った、百人余りの『神の子孫』たちによる、生々しい領地と利権の奪い合いに塗れていた。そんな群雄割拠の暗黒大陸に、一つの『神輿(みこし)』が担ぎ上げられる。最果ての豪族の息子として育った、十五歳の少年――キィール。……だが、彼はただの【偽物の神の子孫】に過ぎなかった。サジィールの知略によって「本物の第一王子」として祭り上げられたキィールは、自分が偽物だとバレれば一瞬で軍勢が瓦解するという極限の恐怖のなか、冷や汗を流しながら覇王の道を演じ始める。「……分からない。綺麗事では、僕を信じてくれる何万人もの仲間の命は救えないんだ」自分を本物と信じ込み、勝たせて利権を握ろうと血眼になる野心家な仲間たち。東西南北の莫大な軍資金、武力、知略を手に入れるための「命がけの約束(政治同盟)」として割り振られた、最高にピュアでド天然な3人の箱入り娘たちとの、おままごとのような曜日管理(ハレムシフト)の日常。そして、自分たちを創り出した神を「母親(お母さん)」と慕い、後継者面の人間を嫌って黒幕【アース教】と手を組む、歴史の闇から這い上がってきた【魔族】の執念。交錯する野心と約束の果てに、決して抜けないはずの伝説の『神剣』が引き抜かれるとき、世界を統べる真実の扉が開き放たれる。――偽物の少年、キィール。彼は、本当は何者なのか?原住民の『記憶』の裏に隠された、神剣の謎が今、明かされる。