あらすじ
黒百合は、守るために咲く。
けれど、その花が誰のために咲くのかを決めるのは――彼女自身だ。
ローダン王国を離れ、東の国ヤシャラへ向かった少女リリア。
彼女が知りたいのは、失われた三年前以前の記憶。
母・ミレナが生きた足跡。
そして、自らの右腕に咲く「黒百合」の正体だった。
ローダンでは危険な力として扱われた黒百合。
しかしヤシャラでリリアが目にしたのは、町に飾られ、人々の暮らしの中に息づく花だった。
黒百合を敬う者。
その力を求める者。
恐れる者。
そして、「黒百合の巫女」ではなく、リリア自身を見ようとする者たち。
母を知る人々との出会い。
少しずつ戻り始める記憶。
黒百合の力が残した、消えない「縁」。
守られることと、自由であることは同じなのか。
与えられた名や運命ではなく、自分は何者として生きていくのか。
メイドだった少女は、新たな国で「黒百合の巫女」と呼ばれる。
これは、失われた過去を辿りながら、
少女が自分の未来を選び取っていく物語。
『黒百合のメイドと花の刃』続編。
新たな舞台・ヤシャラ編、開幕。