あらすじ

伯爵令嬢エマは、十七歳から六年間、自分の薬草店《リンデ》を育ててきた。 ところが結婚を二か月後に控えたある日、婚約者コンラートから当然のように言われる。 「結婚したら、店は妹のヴィオラに譲ってくれ」 妹が「自分のお店を持ってみたい」と言っているから。 侯爵夫人になるエマには、もう店など必要ないから。 けれど《リンデ》は、誰かから与えられた店ではない。 母から受け継いだ小さな資金を元に、仕入れ先を探し、客を増やし、六年かけて作ったエマ自身の仕事だった。 「でしたら、結婚の方をやめます」 王宮も、奇跡の証拠も助けてはくれない。 婚約を断ったことで、本当に客も取引も減っていく。 それでもエマは店を開ける。 そして六年間ずっと薬草を届けてくれていた青年ライナスは、いつもと同じ朝に荷馬車でやって来る。 婚約破棄×薬草店×商売×じれじれ恋愛の一話完結短編。

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カクヨム
カクヨム2026/09/15
  • 現在の作品「結婚したら君の薬草店は妹に譲ってくれ」と婚約者に言われました。では婚約をやめます――その店は、私が六年かけて育てたものです