あらすじ
神の手違いによって人生を終えた神宮寺隼人は、異世界「ポテンシア」へ転生する。
新たな名は、アルス・フォン・アークライト。
貴族の三男として生まれた彼は、五歳のある日、前世の知識と経験を取り戻した。
この世界には魔素がある。
魔法があり、魔物が生き、人々はそれらと共に長い歴史を築いている。
アルスに与えられた特別な使命はない。
世界を救う運命も、倒すべき魔王も決められてはいない。
ただ、彼には一つだけ強い性質があった。
分からないものを、知りたい。
魔素とは何なのか。
魔法はなぜ起こるのか。
空間はどうつながり、魔物はなぜそこに生きるのか。
一人の少年の小さな疑問は、やがて人から人へ受け継がれ、彼自身の想像を超えて世界を変えていく。
そしてポテンシアの歴史は、アルス一人の人生が終わっても続いていく。
これは英雄が世界を救う物語ではない。
誰も結末を知らない世界で生きる者たちと、その果てなき歴史の観測記。