あらすじ
僕は23歳。
真面目に働いていて、いつか結婚して、子供がいる家庭を作りたいと思っていた。
そんな僕が恋をしたのは、30歳の美しい女性だった。
彼女も結婚を望んでいた。
僕たちは、きっと幸せになれる。
そう思っていた。
――あの男が現れるまでは。
55歳。
定職なし。
ギャンブル好き。
酒好き。
前科あり。
そして、莫大な借金を抱えている男。
僕とは正反対の男だった。
僕は彼女に言った。
「その人と一緒にいたら、きっと苦労するよ」
彼女は泣きながら答えた。
「分かってる。でも……好きなの」
そして彼女は、僕ではなく、その男を選んだ。
僕は失恋した。
けれど、それで終わりだと思っていた。
――彼女の本当の苦しみが、そこから始まるとも知らずに。
恋敵の借金。
止まらないギャンブル。
増えていく返済。
そして彼女は、愛する男の借金を返すため、自分の人生まで切り売りするようになっていく。
「あと少し頑張れば、普通の生活に戻れる」
そう信じて働き続ける彼女。
一方、僕は失った恋を少しずつ忘れていく。
そしてある日。
僕の前に、一人の美しい女性が現れる。
彼女は僕が今まで出会った女性とは、まったく違っていた。
僕を振った彼女が選んだ人生。
僕が失恋の先で見つける、新しい恋。
これは、
「正しい人が、必ず愛されるとは限らない」
そんな現実を描いた、失恋と再生の物語。