あらすじ
剣と魔法が当たり前の世界。
カッツは、剣士になることを夢見ていた。
だが、彼には剣士に必要な全身の身体強化魔法の適性がなかった。
唯一使えたのは――脚力強化。
速く走れる。
ただ、それだけ。
剣士としては致命的だった。
そんなカッツが出会ったのは、銃の形をした奇妙な杖――《銃型杖》。
そして、その銃型杖を作る鍛冶師の少年ヒロ。
ヒロもまた、この世界で忌み嫌われる空間魔法《アイテムボックス》を使えるがゆえに、人との距離を置いて生きてきた。
剣士になれなかった少年と、異端と呼ばれた鍛冶師。
二人が組んだ時、誰も真似できない戦い方が生まれる。
走れ。
避けろ。
敵を観察しろ。
効かないなら、別の弾を試せ。
それでもダメなら――新しい弾を作ればいい。
通常弾。
火炎弾。
粘着弾。
そして、まだ見ぬ新たなカートリッジ。
未知の魔物を相手に、カッツが戦場で答えを探し、ヒロがその答えを形にする。
ただし、一つだけ問題がある。
「ヒロ、腹減った」
「また!? さっき食べただろ!」
魔法を使えば、腹が減る。
撃ちすぎれば、動けなくなる。
弾も、魔力も、食料も無限じゃない。
だから考える。
だから工夫する。
だから二人で戦う。
これは、剣も魔法も苦手だった少年と、誰にも認められなかった鍛冶師が――
自分たちだけの戦い方で、やがて世界を揺るがす真実へと辿り着く物語。
――剣がダメなら、銃で魔法をぶっ放せ。