あらすじ
目を覚ました少年アラトには、かつて日本で生きていた男の記憶があった。
彼が暮らしているのは、巨大な大穴《インフィリス》の内部。
幼いころから共に生きてきたエルフの少女リアンナと、穴蔵の片隅で貧しい生活を送っていた。
そんなアラトの前に現れる、白衣姿の女ユニカ。
彼女の姿を見ることができるのは、なぜかアラトだけだった。
「あなたには探してほしい人がいるの」
誰なのかも、どんな姿なのかも分からない。
手掛かりは、その人物がこの大穴のどこかにいるということだけ。
この世界では、人々は《精霊》と契約することで、剣や魔法、探索といった不思議な力を得る。
生きるために精霊と契約したアラトは、リアンナや新たな仲間たちと共に、魔物の棲む地下世界へ足を踏み入れていく。
一層、また一層。
食事を作り、装備を整え、傷つきながら穴の奥へ。
やがてアラトたちは、精霊の正体とインフィリスに隠された秘密、そしてユニカが本当に望んでいたものへと近づいていく。
これは、何者でもなかった男が、
二度目の人生で少しずつ自分の居場所を見つけていく物語。