あらすじ
二十年前、世界に突如として「位階能力」と呼ばれる力が現れた。
人は能力を十二の位階に分け、いつしかその数字で人間の価値まで測るようになった。
十九歳の少年・佐久那は、そんな社会から少し離れた場所にある「勝手村」で暮らしている。
丘の上の古い軍事基地。
本を読む凛。
古い新聞と煙草を好む巴。
滑走路で遊ぶ子供たち。
佐久那たちは、年に一度ほど位階士協会から仕事を請けながら、静かに暮らしていた。
ある日、協会を名乗る二人の男が村を訪れる。
彼らが持ってきたのは、一枚の写真だった。
赤い髪の青年『勇太』
かつて巴の部隊にいた後輩が、軍から姿を消したという。
ただの軍人の失踪。
そのはずだった。
「……なんで協会が来るんやろな」
小さな違和感から、佐久那たちの日常は少しずつ動き始める。