あらすじ
剣の腕に秀で、騎士たちからも慕われる第二王子シリウス。
優秀な兄と姉を持ち、王族として期待される中で、彼には誰にも見せない劣等感と、弱さがあった。
そんなある日、シリウスは騎士団の食糧庫に入った盗人少女・ユリアと出会う。
天性の身体能力と類まれな器用さを持つ彼女に、シリウスは目を留める。
偶然から始まった二人の縁は、やがて二人の人生を大きく動かしていく。
自分には何ができるのか。
これから、何をしたいのか。
誰かに与えられた居場所ではなく、自分自身で選ぶこと。
「お前は、もっと広い場所を駆けられる」
「私、王室専属配達人になりたいです」
「……なら俺も、やってみるとするか」
居場所を持たなかった少女と、
弱さを抱えた王子。
二人が選び、切り開く、それぞれの道。
そして、その先に待つ未来とは――
これは、二人がそれぞれの居場所を見つけ、自分の足で歩き始めるまでの物語。