あらすじ
「上様は、明へ兵を出される」
天正十年、丹後。明智光秀は旧友・細川藤孝に、一つの嘘をついた。
九州平定の後、朝鮮を経て明へ攻め込む。そのために兵を集め、米を集め、船を集める――その算段を、安土で見た、と。
そんなものは、どこにもない。
だが、細川が動く。細川が動けば、筒井が動く。筒井が動けば、畿内が動く。
嘘から生まれたものが、次々と本当になっていく。
そして六月二日。光秀は一万三千の兵を率い、京へ向かう。
本能寺。中国大返し。山崎。
たった一つの嘘によって、歴史は変わり始める。
その嘘は、間違いだったのか。
『嘘なき謀』第四章「藤孝」より分岐する、もう一つの本能寺。
※本作は『嘘なき謀』第四章から分岐する、もう一つの物語です。単独でもお読みいただけますが、本編を先にお読みいただくと、この物語をよりお楽しみいただけます。