あらすじ

ヘルマン・ヘッセ『少年の日の思い出』に登場する「蝶」は、日本人の目にはどう見ても蛾だった。 では、なぜ「蝶」なのか。 調べていくと、日本、中国、ドイツでは、そもそも蝶と蛾を切り分ける言葉の境界が同じではないことが見えてくる。 中国の古い「蛾」の向こうには、絹をもたらす蚕がいる。 ドイツ語の Motte の向こうには、毛織物を食う衣蛾がいる。 一方は財産をつくり、一方は財産を食った。 シルクと毛織物。 虫の分類から見えてきた、言葉と文化と人間の暮らし。 そして、人間が自然界に引いてきた「境界線」について考える。

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カクヨム
カクヨム2026/09/14
  • 現在の作品蝶と蛾――シルクと毛織物のあいだ - 濃尾