あらすじ

毎日毎日、君に手紙を書くけれど、なぜか出せないままでいる。 大学卒業を目前にした「僕」は、ある人を何かに誘おうとしていた。 けれど、その「何か」がなかなか決まらない。 銅像を別人に仕立てる。 大文字を犬の字にする。 立て看板を並べる。 丸善に檸檬を置く――それはさすがに二番煎じだ。 革命とは何か。 悪ふざけとは何か。 意味のないことを本気でやることに、意味はあるのか。 そして、このまま何事もなく大学を卒業して、ちゃんとした社会人になってしまっていいのか。 考えて、疑って、書いて、破って。 そんなことを繰り返しているうちに、手紙はどんどん長くなっていく。 これは恋文ではない。 たぶん、檄文でもない。 ただ、「僕」にとってはどうしても書かずにはいられない手紙だった。 三週間後。 ようやくその手紙は、ポストの向こうへ落ちる。

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カクヨム
カクヨム2026/09/14
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