あらすじ
連日の猛暑日が続く夏、私は指定された道路や樹木の点検作業のため、車でS区の現場を回っていた。
一度エンジンを切ればサウナ状態になる車に耐えながら作業を進める中、大きな公園に面した道路へ辿り着く。
木陰が多く涼しげな公園だが、猛暑の中で遊ぶのは一組の母子だけだった。
靴を脱ぎたがり駄々をこねる子供に根負けした母親が裸足にさせると、子供は嬉しそうに走り回る。
しかし、勢い余って木陰から陽の当たる場所へ踏み出した瞬間、地面のあまりの熱さに泣き出してしまうのだった。
慌てて子供を抱き上げ素直に靴を履かせる母親。二人の愛らしくも平和なやり取りを目にした私は、胸の奥がふっと緩むのを感じるのだった。