あらすじ
――魔王を倒した。
それは、世界を救った英雄にとって、人生の終わりではなかった。
病によって二十歳を迎える前に命を落とした少年は、神によって異世界へと転生する。
「もう一度、普通の人生を生きてみないか」
そう言われて始まった二度目の人生。
剣と魔法の世界で、少年は「ルーク」として生まれ変わった。
幼い頃から類まれな魔法の才能を持っていたルークは、やがて魔王軍によって大切な幼馴染を失う。
もう、誰かが大切な人を失うところを見たくない。
その想いから戦うことを決意し、仲間たちと共に魔王討伐の旅へ出る。
そして長い旅の果て、ルークたちはついに魔王を討ち果たす。
世界を救った者には、「勇者」という称号が与えられた。
けれど――。
勇者になったルークが望んだのは、名誉でも、権力でも、さらなる冒険でもなかった。
ただ、普通の人生。
仕事をして。
好きな人と出会って。
家族を作って。
笑って、泣いて、歳を重ねて。
そんな、誰もが当たり前だと思っている人生を、今度こそ生きてみたい。
これは、世界を救った勇者が、魔王を倒した「その後」から始まる物語。
英雄ではなく、一人の人間として生きる。
ルークの二度目の人生が、今始まる。