あらすじ
魔法道具工房で製作助手として働くノエラには、悪い癖があった。
完成品の魔力にわずかな「引っかかり」を感じると、つい余計な調整を加えてしまうのだ。
けれど、どれだけ調整しても性能は上がらない。
百の性能は、百のまま。
仕事が遅いと評価され、ついに工房を解雇されたノエラは、小さな工房で再び働き始める。
そこでまた「引っかかり」を見つけた彼女に、新しい親方は言った。
「面白いな。試してみよう」
同じ魔法道具を二つ用意し、一方だけをノエラが調整する。
測定結果は――どちらも百。
ノエラには、やっぱり同じにしか見えなかった。