あらすじ

第二王女セレスティアは、幼い頃から王宮という鳥籠が嫌いだった。 礼儀作法も、豪華なドレスも、「王女らしくあれ」と言われ続ける毎日も。 それでも、王女としての役目だけは果たそうとしていた。 本来、隣国の王子アルブレヒトと結婚するはずだったのは姉だった。 しかし、ある事情によって姉は婚約者の座を追われ、代わりにセレスティアが王子の婚約者に選ばれてしまう。 国のため。家族のため。そして、大切な姉のため。 そう自分に言い聞かせ、望まぬ結婚を受け入れたセレスティア。 そんな彼女の退屈な人生を壊したのは――王宮へ忍び込んできた一人の怪盗だった。 怪盗ノクティス。 悪徳貴族から宝を盗み、秘密を暴き、誰にも縛られず夜の街を駆ける男。 最初は敵だった。 剣と短剣を交え、追いかけ、何度も衝突した。 けれど彼と出会うたび、セレスティアは王宮の外に広がる世界を知っていく。 屋根の上を駆ける興奮。 初めて食べる庶民の料理。 身分を気にせず笑える夜。 そして何より――ノクティスだけは彼女を「王女」ではなく、一人の少女セレスティアとして扱った。 やがて彼女は、怪盗に惹かれていく。 しかし、ノクティスと共に忍び込んだ先で、セレスティアは決して知るはずのなかった秘密を見つけてしまう。 姉から婚約者の資格を奪う原因となった男。 それは――自分が結婚しようとしているアルブレヒト王子本人だった。 姉を愛していたはずの王子。 真実を隠した王家。 そして、そのすべての後始末として差し出された自分。 「私の人生は……いったい誰のものなの?」 そして迎えた結婚式の日。 祭壇で待つ王子。 王女としての義務。 決められていた未来。 そのすべてを前に、セレスティアは初めて自分自身の意志で選択する。 王冠を捨て、ウェディングドレスの下に隠した剣を抜き―― 怪盗と共に、夜へ飛び出すことを。 これは、怪盗にさらわれたお姫様の物語ではない。 自ら王冠を捨て、愛と自由を盗みに行った―― 一人の『怪盗姫』の物語。

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小説を読もう2026/09/14
  • 現在の作品王子との結婚を捨てて、怪盗になりました ~自由を知らなかった王女は、怪盗と恋をして夜を駆ける~