あらすじ
「十二支」の属性を持つ者が特権階級として君臨する世界。
神話の時代から干支の座を外された「猫種族」の青年マオは、どの属性も持たない底辺のハズレ者として、エリート探索者たちに不当にポイントを搾取され続けていた。
ついに理不尽な理由でギルドを追放されたマオだったが、彼の心は驚くほど晴れやかだった。
終わりの見えない搾取の呪縛から解放された彼は、誰も寄り付かない辺境の廃村で、ずっと夢だった「日向ぼっこスローライフ」を始めることを決意する。
手元に残った微々たる初期ポイントで、長年使えなかった固有スキル【干支ガチャ】を回したマオの前に現れたのは、かつて猫を騙した因縁の相手である、手のひらサイズの可愛らしい「白鼠」だった。
しかし、その小さな白鼠は深層のボス級魔物をワンパンで粉砕すると、マオの足元に勢いよく平伏した。
「神話の時代の大罪……我ら鼠の浅知恵で、あろうことかにゃあ様を騙したこと、命に代えてもお詫びいたしやす!」
ガチャから現れた神話級の力を持つ「真の十二支」たちは、かつての非礼を深く悔やみ、猫であるマオに対して異常なほどの忠誠心と愛情をこじらせていたのだった。
最強の白鼠がもたらした莫大なポイントで、次々とガチャから召喚されるモフモフで強すぎる十二支たち。彼らの規格外の力によって、荒れ果てた廃村は瞬く間に極上の領地へと開拓されていく。
マオ自身はただ美味しいご飯を食べてのんびりしたいだけなのに、彼の愛玩動物(ペット)たちは勝手にダンジョンを攻略し、マオを見下していた偽物の「十二支の王」たちを無自覚に絶望の淵へと追い詰めていく。
これは、神に見放されたはずのハズレ猫が、重すぎる愛を抱えた最強の神獣たちと共に、世界中を巻き込みながら最高の居場所を作り上げていく痛快スローライフファンタジー。