あらすじ
大好きだった乙女ゲーム『ロイヤル・シンデレラ』の世界に転生した久世杏夏。
転生先は、第一皇子スカトの婚約者にして、ヒロインの恋路を邪魔した末に断罪される悪役令嬢――アネット・ハラ・ベルナールだった。
前世からスカト推しだった杏夏にとって、大好きだった彼の婚約者になれたことは嬉しい。
けれど『ロイヤル・シンデレラ』の主人公は、貧乏男爵令嬢のセシリーヌ。学院で身分の高い攻略対象たちと出会い、恋に落ちるシンデレラストーリーのはずだった。
推しの幸せは祈りたい……
ヒロインと幸せになるのが運命ならば、原作のアネットのようにセシリーヌをいじめたりせず、悪役令嬢らしくない悪役令嬢として平穏に過ごそう。
そうして私は国民として彼の幸せを祈ればいいのである。
そう決めて迎えた学院生活だったが――どうにも原作と様子が違う。
起こるはずのイベントが起こらない。
スカトはセシリーヌに興味を示さない。
第一皇子スカトと仲が悪く、人を寄せ付けないはずの第二皇子レグルスも、なぜか時折、私に近寄ってくる。
そしてある日、レグルスから突然告げられた。
「……あんたさ、転生者でしょ」
――転生者は、自分だけではなかった。
原作を知っている悪役令嬢と、原作を知らない攻略対象。
少しずつゲームのシナリオから外れていく世界で、原作にはなかった結末へと進んでいく。