あらすじ
高校一年の春。
高瀬湊は、クラスメイトの水瀬ひよりと偶然一緒に帰ることになる。
それまで、ほとんど話したことのなかった二人。
けれど、一度きりだったはずの帰り道は少しずつ増えていき、いつしか金曜日を一緒に過ごすことが当たり前になっていく。
学校であったことを話したり、寄り道をしたり、ときには何もない道を遠回りしたり。
そんな何気ない帰り道で始まったのが、「毎週金曜日、お互いにひとつだけ嘘をつく」という二人だけの遊びだった。
最初は、どちらが嘘をついているのかを当てるだけ。
けれど、毎週ひとつずつ嘘を重ねていくうちに、その遊びは少しずつ形を変えていく。
言うつもりのなかったこと。
聞きたくても聞けなかったこと。
本当のままでは口にできないこと。
嘘だから言えることが増えるほど、本当の気持ちは分からなくなっていく。
金曜日を重ねるたびに近づいていく二人と、その間に積み重なっていく小さな嘘。
高校一年の春から、卒業まで。
何でもなかった一週間と金曜日の帰り道を積み重ねながら、二人の関係が少しずつ変わっていく三年間を描く青春恋愛小説。