あらすじ
魔王との戦いの末、勇者・北川凜は病院で目を覚ます。
しかし――彼には、戦いの記憶がなかった。
自分が何者なのか。
なぜ魔王と戦っていたのか。
共に戦っていた仲間たちとの思い出さえも。
何も思い出せない。
さらに、かつての仲間たちは怪我によって冒険者を離れることになり、凜はたった一人で再び旅に出ることになる。
失われた記憶を少しでも残すため、凜は毎日日記を書くことを決める。
そして街を訪れた凜を待っていたのは、人々の平和を脅かす一匹の龍だった。
勇者としての力も、戦い方も、過去の経験さえも失った凜は、龍を前にして自分自身と向き合うことになる。
龍との戦いを終えた後、凜は自らの記憶喪失に疑問を抱き始める。
「俺は、一体何を忘れている?」
日記を頼りに、眠る前と目覚めた後の自分を比べる。
時間を変える。
行動を変える。
記録を残す。
何度も試し、何度も仮説を立てる。
しかし、答えは簡単には見つからない。
やがて凜は、自分の記憶が失われることには、ある一定の規則が存在することに気づく。
そして――
その規則の先で、凜は「時間」に隠された異常へと辿り着く。
**毎日、訪れる一刻。**
それは、凜が失った記憶の謎を解くための、最初の手がかりだった。