あらすじ
これは、創作ではありません。
一人暮らしを始めて四年。
夜中、決まった時間帯に目が覚める。
誰もいないはずの部屋で、電話相手から「女の声がする」と言われる。
水滴の音がするのに、シンクは濡れていない。
誰も住んでいない隣室から聞こえる物音。
それでも俺は、すべて偶然だと思うことにしていた。
──昨日、寝る前には何ともなかった風呂場の前が、目を覚ますとびしょびしょに濡れていた。
俺は幽霊を見たことがない。
霊感もない。
だから、幽霊がいると信じたいわけでもない。
むしろ逆だ。
誰か、この現象を科学的に説明してほしい。
誰か俺に、
「霊なんかいない」
と証明してください。
これは、今もその部屋で暮らしている俺の実録です。