あらすじ
ある日、宇宙からやってきた出所不明の『水晶玉』はあらゆる『物』に寄生した。
何が何だかわからない混乱が巻き起こっている中、突然あるビルの自動ドアが開いた。誰も近付いていないのに、どうして開いたのか……その答えが分かったのは、ほんの一瞬のだった。
化け物……そいつらは人々を襲っては次々と僕らを『モンスター化』させた。
それはまるでゾンビに噛まれた人がゾンビになるかのように少しずつではあるが増殖していく……。
電車も、建物も、全ての物が謎の『水晶玉』によって使い物にならなくなってしまった。
何が起きているのか、この世界の終わりなのか、高校二年の探(さぐる)は授業が中断されては体育館へ避難するようにと、普段のマニュアルとは違うイレギュラーな現象に焦りと驚きが隠せないほど先生たちは必死に生徒の命を守ろうとする。
しかし、避難しようとした時だった。
教室から先生と出ようとすると、廊下に何かがおり……案の定、外にいる『モンスター』だった。
空中浮遊に足がなく、まるで下半身が千切れたせいで着ていた服が破れたような格好をしていた。
下はポタポタと血液のようなのが垂れており……顔は太い紐が複雑に絡み合ったようなもので……。
「せ、生徒に……尖ったのが……刺さってる!?」
なんとその幽霊は謎の尖った石のようなものを刺していた。
その生徒は段々と姿が変わっていき、最終的にはその幽霊とは別のモンスターとなった。
「い、いやぁ……いやぁぁぁ!!!」
先生たちの誘導も虚しく、生徒はがむしゃらになって逃げ回る。
しかし、逃げ回った先にもモンスターがたくさんおり、次々と生徒をモンスター化させていった。
探はというと自分でも『冷静』だと自負しているため、他の生徒とは違ってひとり静かに自分の部室でもあるパソコン室でじっとするという最適解(?)を自分で叩き出してはじっとする。
「ああやって危険なモンスターがいるっていうのに、逃げ回ってはやられるのが一番ダメだからな」
僕はパソコンで動画サイトで配信されているニュース速報や、SNSを見てやっと頭が整理された。
どうやら、宇宙から降ってきた謎の水晶玉のせいでこうなっているらしい。現状はかなりまずい状況になっているが、まずは自分の命が大事だ。
「とりあえずここに止まるか……」
◇
そして数時間後、夕方だ。早く家に帰りたいと思いつつ周囲を伺う。
すると悲鳴がだんだんと消えてきたかと思ったら廊下を歩くシルエットが少し増えたように感じた……。
スマホも圏外にもなっているし、まさか停電!?
このまま探はパソコン室でじっとしたままになってしまうのか!
それとも、水晶玉のせいでモンスターが蔓延るようになってしまったこの世界を頑張って生きていくのか。
もちろん後者なのだが、探は一体どう生きるのか!
シリアスコメディーでおくる、ちょっと捻くれたアンチファンタジー物語、開幕!