あらすじ
幕末、黒船来航に揺れる日本。尊皇攘夷の熱狂が全国を覆うなか、長崎警護を担う隣同士の二大雄藩は、正反対の道を歩もうとしていた。
歴史の呪縛と徳川への義理に縛られ、政治の泥沼と内乱の悲劇(乙丑の変)へと呑み込まれていく「福岡藩」。
かたや「肥前の妖怪」と呼ばれた藩主・鍋島直正のもと、思想の争いを冷徹に切り捨て、反射炉の建設とアームストロング砲・国産蒸気船の製造という「狂気の科学技術」に命を懸けた「佐賀藩」。
「政治の熱狂で国が救えるか。黒船を沈めるのは、志士の刀ではなく我らの鉄だ」
幕末の裏舞台で繰り広げられた、筑前の志士と肥前の技師たちの対比と執念。
薩長が政治の表舞台で血を流す裏で、自前の圧倒的な技術と火力を完成させた佐賀藩が、ついに歴史の表舞台へと牙を剥く——!
文系思想 vs 理系技術。時代の波に飲み込まれた者と、科学の力で未来を上書きした男たちの熱き幕末技術史エンターテインメント!