あらすじ
犯罪が起きれば、即座に犯人を特定。
ヒーローが駆けつけ、数分以内に事件を解決する。
超高性能犯罪管理システム《MALICE》によって犯罪すら管理された都市、ネオトウキョウ。
この街では犯罪は恐怖ではない。
ヒーローが悪を倒す──それは市民にとって、退屈な日常を彩る唯一の娯楽だった。
そんな「正義が完璧な世界」に、ある日、一人の男が奇妙な声明を発する。
「私はヴィランコンサルタント。悪の花道を手助けし、悪の世界が訪れる事を願う悪人だ」
金も権力も戦闘能力もない。
あるのは、悪への異常な情熱と、悪の組織を成功へ導くための知識だけ。
銀行強盗の計画から組織運営、ヒーロー対策まで。
ヴィランコンサルタントは、志半ばで潰れていく悪人たちに手を差し伸べ、次々と「本物の悪」を生み出していく。
しかし、悪が増えるにつれて、この街の完璧だった日常にも少しずつ綻びが生じ始める。
犯罪を予測するはずのMALICEが、予測できない犯罪。
敗北するはずのないヒーロー。
そして、誰も疑うことのなかった「正義」そのものに潜む秘密。
これは、正義に支配された世界で「悪」を志す者たちと、その背中を押す一人の男の物語。
さあ諸君。
退屈な正義を捨てて、悪の花道を歩こうじゃないか。