あらすじ
西暦2300年、日本。
この世界では、十人に一人が生まれながらに《能力》を持つ。
炎を生み出す者。
肉体を強化する者。
物質を操る者。
そして能力者の中には、《顕装》と呼ばれる特殊な武器を扱う者も存在していた。そんな世界で、ごく普通の高校生として暮らす神成禮。面倒くさがりで、目立つことを何より嫌う彼もまた、一人の能力者だった。
禮の能力は――《創》。
学校には「簡単な物体を生成する程度の能力」として登録されている。だが、その本当の力を知る者はほとんどいない。
そして彼の隣には、いつも一人の少女がいた。
神成禮歌。
彼女もまた謎が多い。
《創造》を持つ禮。
そして禮歌。
二人はその正体を隠し、ただ静かな日常を送るつもりだった。
しかし。
偶然遭遇した能力強盗事件で、一人の少女を助けるため、禮はわずかに能力を使ってしまう。その瞬間を目撃していたのは、能力犯罪を取り締まる巨大組織――《特異事象対策局》の隊員。
たった一度の人助け、それをきっかけに。
誰にも知られず生きてきた少年は、少しずつ能力社会の表舞台へと引きずり出されていく。
これは、世界でもっとも規格外な力を持ちながら。
「面倒くさい」
その一言で全てを済ませようとする少年と。
彼によって生み出された少女の物語。