あらすじ
過去の記憶を失った“エルフ”が目覚めてから始まった日々は、新鮮さと驚きに溢れていた。
そんな彼は失った過去よりも今とこれからに多くの価値を見出そうと、癖も苦労も多そうな人々に囲まれた今日を生き行く。
過酷な幼少期を過ごし、心の傷に蝕まれながらも強がる“ショウタ”
家族を何より大切にして、どんな物からでも守り抜こうと心を砕く“コトミ”
滅んだ村を甦らせる事を目的に、自分の身体を始め、全てを切り捨てて来た“リリーナ”
そのそばで、ただ平和を願う“リディア”
暖炉の火のように、誰かを温めうる存在になる事を目標にする“グレン”
自由を何より愛し、己の信念のままに或いは風に流されるように生きる“コバルド”
奔放に振る舞い常に場を掻き回しながら、本心は一切匂わせない“ラフラ”
この八人の偶然とも必然とも言える出会いから始まった日々は、それぞれの命に、生き方に、確かな変化をもたらした。
それは幸せか、はたまた破滅か……
その答えを問えば、それぞれの答えが返ってくるだろう。
しかし、エルフの目覚めとともに始まった一年にも満たないわずかな時間は、最も重要な選択と変化をもたらしたのは確かであり、エルフもまた、生きる事へのひとつの答えを見出すのであった。
これは、過去を持たないエルフを中心に始まった、日々を生きる物語であると同時に過去を過去を持つ人々の成長譚でもあり、復讐劇でもある。
※“エルフ”は人物名であり、いわゆるファンタジー種族のエルフではありません。