あらすじ
目を覚ますと、俺は小さな城の君主になっていた。
そこは、千二百×千二百マスに広がる「第3世界」。数多くの転生者が城を与えられ、土地を開き、武将を登用し、同盟を結ぶ世界だった。
俺の城は、北西の端。
案内役の周に教わりながら、まずは木材と石を集めるところから始める。建物一つにも時間がかかり、兵を増やせば食糧が減る。初めての登用で仲間になったのは、R武将のカイ。目立つ長所は見当たらないが、やけによく喋る、不思議なやつだった。
資源不足に頭を抱え、隣の君主と土地を巡って揉め、初めて送り出した兵の帰りを待つ。手探りの日々の中で、小さな城には人が増え、仲間ができ、少しずつ暮らしが育っていく。
しかし、ようやく城の運営が軌道に乗り始めた頃、世界中央の大同盟が北西への遠征を開始する。
迫る圧力を前に、独立していた君主たちは身を守るために集まり、北西各地に中小同盟が生まれていく。従うか、逃げるか、それとも戦うか。昨日まで隣人だった者たちの間にも、思惑の違いが浮かび始める。
自分の城だけを見ていては、この暮らしを守れない。
そう悟った俺は、かつて土地を奪い合った相手にも手を差し伸べ、北西を一つにするために動き出す。
これは、世界の片隅から始まる、一人の君主と仲間たちの物語。
小さな城で共に食べる飯を、明日も当たり前に食べられるように。