あらすじ
王国の名門貴族、レインハルト伯爵家の嫡男アルベルトには、生まれた頃から一緒に育った幼なじみがいる。
彼女の名前はエレナ・フォン・アストリア。
絶世の美貌を持つ公爵令嬢で、学園では「氷薔薇の令嬢」と呼ばれる完璧な少女。
そんな彼女とアルベルトは、誰もが認めるほど仲がいい。
一緒に登校し、一緒に昼食を食べ、帰りも一緒。
何でも相談できるし、困ったときには真っ先に頼る。
ただし――二人の間に恋愛感情は一切ない。
「俺たちはただの幼なじみだろ」
「そうそう。アルは私の一番の親友だもの」
本人たちはそう思っている。
ところが、周囲はまったく納得してくれなかった。
「どう見ても両想いだろ!」
「もう婚約してしまえばいい!」
「むしろ、なぜまだ婚約していないんだ?」
友人、両親、兄、さらには王太子まで。
なぜか王国中が二人をくっつけようとしてくる。
しかも魔法事件に巻き込まれた結果、二人の魔力が共鳴し、一定距離以上離れられなくなってしまう。
「これで余計に誤解されるじゃないか!」
「まあ、アルと一緒なら別にいいけど」
「そういうところだぞ!」
恋愛感情ゼロ。
信頼度は百。
周囲の勘違いだけが加速していく。
これは、最後まで恋人にはならない……はずの男女の幼なじみと、二人をなんとしてでもくっつけたい周囲による、異世界貴族ラブコメディ。