あらすじ
世界大戦は終わった。
祖国は敗れ、仲間たちは死に、最後まで戦った男は戦争犯罪人として処刑された。
久世凌、35歳。
特殊作戦から統合作戦指揮まで、戦争に必要なすべてを身につけ、敵からは悪魔と恐れられた「完成された軍人」。
それでも、世界は救えなかった。
そして処刑の瞬間。
次に目を開けると、凌は25年前の自分、10歳の少年に戻っていた。
一度目の人生で救えなかった人がいる。
権限がなく、間に合わなかった戦いがある。
そしてこの先、世界を飲み込む大戦が待っている。
ならば今度は、すべてを使う。
35年間で培った知識も、技術も、戦争の記憶も。
最短で力と権限を手に入れ、悲劇が起きる前に歴史そのものを書き換える。
だが、未来を変えるほど、一度目の記憶は役に立たなくなっていく。
やがて凌は、かつて自分が死んだ35歳を越え、誰も知らない未来へ踏み出していく。
軍人としては、すでに完成している。
けれど、人としての人生は、まだ何も書かれていない。
これは世界を救い直す物語であり、
戦争しか知らなかった男が、初めて「生きる」ことを覚える物語。