あらすじ
幼い頃、本気で魔法使いになりたかった。
けれど、この世界に魔法なんて存在しない。
そう知った少年トウルが次に夢中になったのは、『科学』だった。
火が燃えるのにも、空が青いのにも、物が落ちるのにも理由がある。
いつしか彼は、「科学者になって、魔法を作る」と夢見るようになる。
けれど大人になるにつれ、トウルは現実を理由にその夢を諦め、人生の最期に後悔してしまう。
そして次に目を覚ました世界には、かつて憧れた「魔法」が本当に存在していた。
そこは、科学よりも魔法が常識となった世界。魔法こそが、この世界の理だった。
そんな魔法至上主義の世界で、少年はやがて一つの疑問を抱く。
『なぜ、その魔法はそうなる?』
水の形を変えたら? 速度を変えたら?
熱の伝わり方を制御したら?
魔法と科学を組み合わせたら?
観察して、考えて、仮説を立てて、実験する。
「魔法だから」で終わらせない。
魔法を科学で解き明かす。
これは、かつて魔法に憧れ、科学を夢見た少年が、今度こそ夢を諦めず――魔法の世界を科学する物語。