あらすじ
史上最強のプロ棋士だった男は、異世界で六歳のゴブリン・ルクとして生まれ変わった。
剣の才能はない。
魔法も使えない。
身体も弱い。
暮らしているのは、四十数匹しかいない小さなゴブリンの集落。
そんなある日、たった五人の人間が集落を襲いに来る。
まともに戦えば、全滅する。
だからルクは考えた。
「五人まとめて相手にする必要ないよ。一人なら?」
相手は何をしたいのか。
次にどこへ動くのか。
誰を、どこに置けば勝てるのか。
前世で磨き続けた「読む力」を武器に、ルクは格上の敵を一人ずつ崩していく。
やがて彼のもとには、偵察に長けた者、穴を掘る者、魔法を使う者――そしてオークやハーピーをはじめとする様々な魔物たちが集まり始める。
ルクは、何でも知っている天才ではない。
知らないことは仲間に聞く。
できないことは、できる者に任せる。
そして集まった情報から、勝てる道を見つける。
数十匹の弱小集落は、やがて村になり、街になり――国になる。
これは、剣も魔法も持たない一匹のゴブリンが、
「考える力」だけで仲間を守り、
多種族が共に暮らす国を築いていく物語。