あらすじ
ゲームが大好きな高校生、神谷恒一。
ある夜、いつものようにゲームをしていた恒一は、突然画面に現れた見覚えのない文字を目にする。
『守護者が不在です』
意味の分からない表示に触れた瞬間、恒一の意識は闇へと引きずり込まれた。
次に目を覚ましたとき、そこは見知らぬ廃墟だった。
そして――恒一自身もまた、人間ではなくなっていた。
灰色の石の身体。
鋭い爪。
巨大な翼。
赤く輝く瞳。
転生した先で恒一がなったのは、魔物――ガーゴイル。
しかも、ただのガーゴイルではない。
『第七守護者、起動』
そう記された石板によれば、恒一はこの忘れ去られた廃都を守るために選ばれた存在らしい。
だが、守護者には奇妙な制約があった。
昼になると、恒一は完全な石像となって一切動けない。
その代わり、夜になると自由に動き回ることができる。
「昼は石像で、夜はガーゴイル……って、そんな生活あるかよ!」
最初は自分が生き残ることだけを考えていた恒一。
しかし、傷ついた魔物。
人間に追われた獣人。
住む場所を失った者たち。
そんな者たちが、少しずつ廃都へ集まってくる。
「……ここに住みたい?」
「別にいいけど。ここは俺が守るからな」
それが、すべての始まりだった。
一匹の魔物を守ることから始まった生活は、やがて小さな集落となり、街となり、そして巨大な魔物国家へと発展していく。
ゲームで培った知識を活かし、拠点を整え、仲間を増やし、廃都を少しずつ蘇らせていく恒一。
だが、この廃都には大きな秘密が隠されていた。
なぜ、恒一は選ばれたのか。
なぜ六人もの「守護者」が過去に存在していたのか。
そして、この廃都がかつて何を守っていたのか。
やがて恒一は知ることになる。
自分の転生は偶然ではなかった。
そして――
この世界には、いつか再び目覚める「何か」が存在していることを。
これは、ゲーム好きの高校生だった少年が、石の身体を持つ守護者となり、仲間たちと共に一つの国を築き上げていく物語。
最初は、ただの廃墟だった。
けれどいつかそこは――
誰もが帰りたいと思える、俺たちの故郷になる。