あらすじ
現代日本で生きていた男が転生したのは、戦国時代の南近江を支配する名門・六角家――しかも、後に織田信長によって没落する六角義治だった。
幼い頃から前世の記憶を持つ義治は、六角家の滅亡を回避するため動き始める。
目をつけたのは、琵琶湖に浮かぶ有人島・沖島。
「琵琶湖そのものを巨大な堀にしてしまえばいい」
五歳で沖島を自らの領地とし、十歳から島全体の要塞化を開始。
港、石垣、城壁、兵糧庫を整備し、やがて沖島は湖上に浮かぶ巨大城塞へと姿を変えていく。
さらに義治は、六角領に存在する甲賀忍者を正式な家臣として組織化。
伊賀からも優秀な忍びを招き、孤児たちを幼少期から鍛え上げ、諜報・潜入・暗殺・騎射・集団戦闘をこなす最強の忍者軍団を作り上げる。
琵琶湖では定期航路を整備して物流を掌握。
九鬼一族を迎えて水軍を育成し、ついには鉄甲船を建造する。
目指すのは天下統一ではない。
攻められない国。
戦えば誰にも負けない国。
そして、民が安心して暮らせる豊かな近江。
そんな義治の前に、今川義元、近衛前久、浅井長政、徳川家康、そして織田信長ら戦国の英雄たちが現れる。
桶狭間では、歴史上死ぬはずだった今川義元を百人の忍者で救出。
史実は少しずつ、しかし確実に狂い始める。
そして永禄十一年――。
上洛を目指す織田信長は六角領へ侵攻。
次々と六角の城を落とした信長軍の前に、最後に姿を現したのは――琵琶湖に浮かぶ巨大な城塞だった。
「あんな城、どうやって落とすんだ……」
現代知識で沖島を要塞化し、最強の忍者軍団と水軍を率いる六角義治。
天下はいらない。
だが、俺の国には誰にも手を出させない。
これは滅亡するはずだった六角家が、戦国最強の勢力へと変わっていく物語。