あらすじ
日本文学の名作を、教科書的な説明だけではなく、身も蓋もない視点から読み直してみました。
『古事記』では神々が夫婦や兄弟で揉め、『竹取物語』では高スペックな男たちが脈なしを察せず、『源氏物語』では恋愛関係が巨大化する。『羅生門』では他人の自己正当化をそのまま利用し、『山月記』では自尊心をこじらせた男が虎になり、『人間失格』ではとうとう「人間そのものが分からない」というところまで行く。
古代から近代まで、日本文学50作品を紹介します。
ただし、作品を馬鹿にするのが目的ではありません。普通の解説、あらすじ、登場人物の現代的な見方を押さえたうえで、「身も蓋もなく言うと何の話なのか」を考えていきます。
そして50作品を時代順に追うと、もう一つ面白い変化が見えてきます。
最初に文学の中心にいたのは、神や天皇でした。それが貴族、武士、僧侶、商人、町人へと広がり、やがて教師、学生、会社員、労働者、そして特別な肩書きを持たない一人の人間までが主人公になっていく。
神の物語だったものが、いつの間にか誰の人生でも物語になった。
そんな日本文学の変化も、身も蓋もなく眺めていきます。