あらすじ
幼い頃から父に「国のために生きろ」と言われ、己の心を殺して生きてきたヴァレンティア公爵家の令嬢セシリア。
第二王子セドリックの婚約者として身を削り、彼を立派な王にするため尽力してきたが、待っていたのは酷酷な裏切りだった。
学園の舞踏会で突きつけられた、身に覚えのない冤罪と婚約破棄。
暗い牢獄で15日間放置され、冷たかった父も、親しかった友人たちも、誰一人として彼女を救おうとはしなかった。
民衆からの「悪女」「人殺し」という罵声の中、首を断たれたセシリア。最後に胸に去来したのは、「誰にも縛られず、自分のために生きたかった」という虚しい願いだった。
──しかし、死んだはずの彼女が目を覚ましたのは、見知らぬ日本の病院。
彼女が憑依したのは、学校でのいじめに耐えかね、川へ身を投げた女子高生・白崎優依(しらさき ゆい)の身体だった。
理不尽な世界で絶望し、傷ついてきた二つの魂。
「優依……あなたの分まで、私は私のために生きるわ」