あらすじ
35歳の日本人・神崎恒一は、突然、見知らぬ森の中へ転移した。
そこは剣と魔法、そして魔物が存在する異世界。頼れる相手も帰る場所もないコウイチが、最初に直面した問題は――今夜の宿代だった。
彼が得たのは、《鑑定》《アイテムボックス》《隠蔽》《生成》という4つの固有スキル。
使い方次第では強力な能力だが、使えるMPには限りがある。珍しい力を見せれば目をつけられ、高価な物を作れても、素性の知れない新人が売れば怪しまれる。
ならば、目立たず、安全に、確実に稼げばいい。
薬草を採り、魔物を狩り、町の相場を調べ、少ないMPで作れる商品を探す。売値だけでなく材料費や利益を考え、商人と交渉し、必要とされる物を作って売る。
高く売れる物が、今の自分にとって一番いい商品とは限らない。
危険と利益を見極めながら小さな稼ぎを積み重ねていくうちに、孤独だったコウイチの周囲には、それぞれの事情や才能を抱えた仲間たちが集まり始める。
これは、最初から最強だった男の物語ではない。
生き延びるために稼ぎ、商売と冒険を重ね、仲間とともに成り上がっていく男の物語。
最強になる前に、今夜の宿代を稼がなければならない。