あらすじ
戦乱の続くアストリア王国。
王家は力を失い、各地の領主たちは互いに争い続けていた。
辺境の小領・ヴァルディア領もまた、滅亡寸前だった。
歴戦の領主グレインは重傷で戦えず、跡継ぎだった兄二人も戦死。
残されたのは、誰からも期待されていなかった三男――レオ・ヴァルディアだけ。
十五歳の少年は、半ば強引に「領主代理」として戦場へ送り出される。
だが初陣の最中、前世の記憶を思い出す。
前世の名は、佐倉玲央。
ブラック企業の物流会社で働き、過労死した日本人だった。
その記憶を得たレオは気づく。
この領地は、戦で滅びるのではない。
人と物の流れが止まることで滅びるのだと。
街道一本に頼り、周囲の戦争で簡単に物流が途絶えるこの世界では、どれほど強い軍があっても国は長く持たない。
レオは武力ではなく、
* 流通
* 兵站
* 備蓄
* 開発
* 人材
で国を変えることを決意する。
そして彼が最初に手を差し伸べた相手は――敗者たち。
争いに敗れ、居場所を失った者たちを集め、レオは「敗者の国」を作り始める。
それは後に、戦乱の時代を終わらせる国となっていく。